【京都版】「源氏物語」ゆかりの地マップ|光源氏らが生きた場所で物語に浸る!

【京都版】「源氏物語」ゆかりの地マップ|光源氏らが生きた場所で物語に浸る!

2023-10-02

※このページの内容は、随時更新しています

源氏物語

源氏物語は、藤原彰子の女房「紫式部」が書いた54帖からなる長編小説。

主人公は光源氏。モテ男の恋愛話と思われていますが、平安時代の貴族社会、風俗などが盛り込まれていて、日本の過去を知れる素晴らしい物語です。

2024年度の大河ドラマは「紫式部」が主人公の「光る君へ」。とっても楽しみですね!

源氏物語ゆかりの地マップ

源氏物語はフィクションですが、物語に出てくる場所は紫式部が実際の場所を想像して設定されたと考えられています。

源氏物語の舞台は京都。そのゆかりの地をマップで整理していきます。

第一部(1.桐壺~33.藤裏葉)

光源氏の小さい頃から、様々な恋愛や権力闘争に打ち勝ち、39歳で准太上天皇まで上り詰めた華やかな全半生を描いたパートです。

【全体】平安京内裏|源氏物語の舞台となった、大内裏の中に位置する皇居

今の京都で言うと千本丸太町交差点の北東に広がっていた平安京内裏。

正殿の「紫宸殿」、天皇が日常生活を過ごした「清涼殿」、七殿五舎の後宮(藤壺や桐壺など)、その他が配置された場所。

源氏物語はココが舞台の物語なので、まずはこの地理感と距離感を掴んでおきたいところです。

【4.夕顔】夕顔の墓|光源氏に連れ出され悪霊に殺された中流の女性

頭中将の元愛人だった女性。
光源氏が五条に住む乳母のお見舞いに訪れ、その隣家の女性(夕顔)に興味を持つ。

光源氏が夕顔を自宅から廃院へ連れ出すも、その夜半に物の怪に襲われて殺されてしまう。

この夕顔の墓は、源氏物語好きの人が個人的に作った墓(それが大々的に広まった)という噂もあります。

【7.紅葉賀】内侍所跡|源典侍に心をとめた光源氏が、頭中将と騒動を起こす

平安京内裏の東中央部にあった「温明殿(うんめいでん)」

南側に三種の神器の一つ「神鏡」を安置した賢所があって、賢所に奉仕する内侍(ないし)が住んだことから内侍所と呼ばれた。

源典侍(げんのないしのすけ)、典侍は内侍所の次官(従四位下相当)

【10.賢木】雲林院|藤壺に拒絶され、光源氏が参篭した寺院

10帖 賢木(さかき)に登場する実在のお寺。
父桐壺帝が崩御し、光源氏が里下がりした藤壺に会いに行くも拒絶&出家され、あまりの辛さに籠った寺。

【12.須磨】現光寺 他|藤壺に拒絶され、光源氏が参篭した寺院

自ら須磨へ退去した光源氏は、在原行平も蟄居したとされる「源光寺」でわび住まいをしたと、語り継がれているそうです。

訳300mほど離れた「関守稲荷神社」では、巳の日祓をしたものの、その後、嵐に会い、夢の中で亡き桐壺帝に言われたこともあり、明石へ移動します。

【13.明石】善楽寺 他|明石入道が住んでいた館跡

光源氏の母「桐壺更衣」の従妹である明石の入道は、播磨守となって出家し明石で生活していた。
その場所が善楽寺と言われ、明石入道の碑が建っています。

高潮被害を恐れた明石入道は、娘の「明石の上」を5kmほど内陸に離れた岡辺の館に移していて、明石の上の婿へと請われた、光源氏はここへ通う。

【14.澪標】住吉大社|都へ返り咲いた光源氏が参詣した神社

大阪にある住吉大社。
須磨では嵐が静まるように光源氏らが住吉の神にお祈り、明石入道は明石の地で住吉の神を信仰して、光源氏と知り合い娘「明石の君」と結ばれるなど源氏物語では特別な神社。

京に戻った光源氏は住吉神社に参詣してお礼を。その時に偶然明石の君も船を使って来ていたが、あまりの位の違いに愕然として、そっと立ち去ります。

【17.絵合】嵯峨釈迦堂|出家を考え始めた光源氏が建てた嵯峨野の御堂

17帖 絵合(えあわせ)のラストに登場。
栄華がいつまで続くのか不安な光源氏が、出家を考えて、当時は閑静な山里だった嵯峨野に建立した御堂。

しかし出家するまでの踏ん切りは付かず、後に明石の君が上京後に一時的に住んだ大堰(嵐山・天龍寺付近)まで会いに行く口実として使われました。

【21.少女】大学寮跡|六位にとどめて大学へ、息子の夕霧を優遇しない父「光源氏」

光源氏と亡き「葵の上」との子「夕霧」が12歳で元服。

光源氏の位からすると、四位スタートの特典があるものの六位から出発させ、大学へ通わせた。学が無いと国家の重鎮は務まらないとの考えから。

【21.少女】源融河原院跡|光源氏が建てた大邸宅六条院のモデル

この帖で完成する源氏物語でも有名な六条院。

四町を占める大邸宅で、四季の町で緩く区切られ、春の町に紫の上、夏の町に花散里、秋の町に秋好中宮(里邸)、冬の町に明石の御方を住まわせました。

第2部(34.若菜上~41.幻)

光源氏の後半生、39歳から出家する52歳までが描かれたパート。
朱雀帝の娘「女三宮」の降下に始まる、六条院の崩壊、紫の上の死去などが描かれます。

【39.御法】鳥辺野(とりべの)|紫の上が荼毘に付された場所

現在の西大谷一帯、昔は京の代表的な葬送地。
豊国廟の参道入り口付近に、下記の説明板が設置されています。

第3部(42.匂宮~54.夢浮橋)

源氏物語を大きく3部に分ける構成だと、第三部(42帖「匂宮」~54帖「夢浮橋」となります。

第三部の中には宇治十帖と呼ばれる塊があり、光源氏亡きあとの物語。息子の薫、孫の匂宮の二人の貴公子と、八宮の姉妹、浮舟との恋のやりとりを描いた帖。45帖「橋姫」~54帖「夢浮橋」の10帖。

【45.橋姫】宇治上神社|薫が慕った八宮とその娘たち、大君・中君が住む場所

八宮は桐壺邸の第八皇子、政争に巻き込まれ敗北、没落した親王。都の邸宅が火事に会い、再建する余裕もなく、宇治で聖のような生活を娘二人と(北の方(妻)には先立たれ)していました。

【46.椎本】平等院|夕霧の山荘(宇治院)

46帖 椎本(しいがもと)で、匂宮が長谷詣での帰りに立ち寄った場所。薫が出迎え音楽に興じる。夕霧の宇治にある別荘。

【51.浮舟】宇治川|浮舟が煩悶の末に死を決意、入水自殺をした川

宇治十帖のヒロイン「浮舟」が、薫と匂宮の求愛に挟まれ、苦悩し、入水自殺した場所(後日、横川の僧都に助けられる)

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