舜天|鎮西八郎為朝(源為朝)を父に持つという、伝説上の初代琉球国王

舜天|鎮西八郎為朝(源為朝)を父に持つという、伝説上の初代琉球国王

2023-01-14

舜天(しゅんてん)

1166-1237 初代琉球国王(も伝説の人物で実在を証明する資料は残っていないとのこと。)
父は、琉球に渡った「源為朝(鎮西八郎為朝)」だが、こちらも伝説。

浦添城を拠点に、逆臣を討伐し琉球国中山王に即位した。

江戸時代後期に曲亭馬琴が書いた「椿説弓張月」からの内容が含まれています。
史実とは異なりますのでご注意下さい!

椿説弓張月|主人公は鎮西八郎為朝、京都から琉球まで壮大なスケールの物語
椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき) 椿説弓張月は、江戸時代後期に戯作者の「曲亭馬琴(滝沢馬琴)」が書いた長編小説。南総里見八犬伝と共に、曲亭馬琴の2大長編小説で…
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舜天についての簡易年表

舜天については伝説上の人物で、大きな出来事しか残っておらず、細かいことは分かりません。
実在性のついては、研究者の間でいろいろとやっているようです。

時期年齢出来事
1166(乾道2|永万2)年0誕生(父:源為朝、母:大里按司の妹?)
1180(淳熙7|治承4)年15浦添按司となる
1187(淳熙14|文治3)年22琉球国中山王に即位
1237(嘉熙元|嘉禎3)年72死去

按司(あじ)

琉球諸島に存在した称号の一つ。
城(グスク)を拠点とする、地方豪族の首長やその家族の称号として使われる。日本で言うと「大名」的な感じか?

舜天周辺の系図

源為義
 ┣-------------------┳---┳---┳
源義朝                  義賢  為朝  行家
 ┣----┳----┳----┳     |   |
源義平   頼朝   範頼   義経   義仲  舜天
                          |
                         舜馬順煕(しゅんばじゅんき)

※系図が崩れる場合は、画面を横にしてご覧ください

舜天について、母は大里按司の娘か、白縫姫(為朝が九州にいた頃の妻)とされていますが、父については源為朝以外について候補者がいません。

この伝説が本当であれば、舜天と源頼朝は従兄弟の関係となり、源頼朝が「鎌倉」、舜天が「琉球」を治めるという清和源氏の血筋の良さが光ります。

琉球王統

琉球王統は大きな系統が5つあります。
日本国の天皇とは違い(日本は同じ天皇家が2000年近くも続く世界でも類をみない国)、臣下が国王の地位を奪ったり、臣下に譲ったりといろいろあるみたいですが。。

そして琉球王統全体の初代が「舜天」とされています。

舜天王統(3代|73年間)→舜天はココの初代
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英祖王統(5代|90年間)
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察度王統(2代|56年間)
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第1尚氏王統(7代|64年間)
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第2尚氏王統(19代|410年間)
 →19代 尚泰王の時に日本政府に首里城を明け渡し沖縄県が誕生する

舜天ゆかりの地

舜天ゆかりの地は、ほぼ琉球王国です(現在の沖縄県)

浦添城跡

浦添市にある城跡。舜天王時代に創建されたという伝承を持つ。
最寄り駅はゆいレール「浦添前田駅」、拝観料などは不要です。

浦添城跡の南東側に、父「源為朝」の名前がついている「為朝岩」がそびえています。

崇元寺跡

国際通りからほど近い場所にある「崇元寺跡」
琉球王国の国廟で、舜天から尚泰王まで歴代国王の神霊位が祀られていた。沖縄戦(第二次世界大戦)で焼失。

石門のみ修復し、現在は崇元寺公園になっています。

首里城の近くにある「円覚寺」とともに琉球国の名刹。こちらも沖縄戦で焼失。

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