今回は少しマニアックですが地質について、軽く理解したいと思います。
鎌倉は、切通しや街中で地層がむき出しになってたりするので、これをスルーするのは勿体ないですね。
目次
鎌倉の地形と自然
神奈川県全体の約1/60。(面積39.53㎢)
国指定史跡範囲:市全域の4.6%(182ha)

現在もまとまった面積で残っている緑地
広町(48.1ha)
台峯(28.7ha)
常盤山(18ha)
なお、甲子園球場1個分の広さは3.85ha。
広町緑地
台峯緑地
常磐山
鎌倉市内の山|標高ランキング
大平山 (159.2m) 天園ハイキングコース最高地点
六国見山(147.4m)
天台山 (141.4m) 天園ハイキングコース:天園~瑞泉寺間
鷲峰山 (127.9m) 天園ハイキングコース:覚園寺分岐点近く
衣張山 (120.2m) 衣張山ハイキングコース最高地点
浅間山 (約120m)
源氏山 (92.6m) 源頼朝像
名越山 (約90m)




名前を変える滑川
滑川(5.6km)
太刀洗川(源流)→胡桃川→滑川→坐禅川→夷堂川→墨売川→閻魔川→海

鎌倉の地質
とはいえ専門家でもないので地質の内容なんて詳しく知りませんし、鎌倉検定本にも割いているのはたった1ページ。
なので上辺だけ。。。それでも多少知ってるだけで楽しいと思います。
そもそも地質(地層)って?
簡単に言うと「地中にある岩石の層」。層状に積もった堆積岩等の集まりですね。
で、どこに積もるかっていうと最も重力的に安定した海底。
地上にある既存の岩石が水や風で削られて、川の水で運ばれて海底に沈んでいくんですね。
じゃあ、なんで層状になるのか?
これは、細かいモノは遠くで堆積、大きいモノは近くで堆積と分離されていくから。
それが海洋プレートに乗って大陸プレートに沈み込み、大陸プレート側が隆起して、地表に出てきて、地上で見えると。
つまり、地層が見えるっていうことは、昔は海だったってことが分かりますね。
また、同じような堆積物がある層は同じような環境だったと考えられますね。
でも、火山とかがあると堆積物は火山灰等で出来た凝灰岩が多くなるので層が変わっちゃいます。
層が変わるっているのは地上の環境の変化。
鎌倉で見れる層は5つ。一番古い逗子層~新しい大船層っていう時代の流れになってます。
逗子層(逗子シルト層)
シルトっていうのは泥の種類の事です。細かいので深い海底で積もったと予測できるんですね。
実際には700~400万年前に、水深500~3,000mでの堆積だそうです。
見られる場所:極楽寺切通、鎌倉高校入口
粒形の大きさで堆積岩の区分が決まってるんだって。
粗い | レキ → 砂 → 泥(シルト→粘土) | 細かい

池子層(池子火砕岩層)
火砕岩と書いてあるだけあって、軽石や火山れきが混ざった層です。堆積は400~300万年前。
この地層から採ってるのが「鎌倉石」。鎌倉検定のポイントはココかな?
多孔質で保水性があって加工しやすいので、石段や宝篋印塔、五輪塔にも使われてました。
見られる場所:寿福寺入口、名越切通、銭洗弁財天


浦郷層(深沢凝灰質粗粒砂岩層)
名前からしてややこしい層。堆積は200万年前。
溶岩や火山灰の固まった物を凝灰岩って言いますから、それを含んだ砂岩ってことなんでしょうね。
見られる場所:鎌倉学園グラウンド、朝夷奈切通

朝夷奈切通(YouTube)
岩石の種類について(地質調査総合センターHP)
三浦半島の地層・地質(横須賀市教育情報センター)
野島層・大船層
この二つは鎌倉検定本には詳しく書いてないので、ここでは無視しますね。
でも、上記の浦郷層よりも新しい地層です。
地質図Navi(産総研地質調査総合センター)
ネットサーフィンしていると地質図を提供しているサイトを発見しました。
地質図Navi
鎌倉の地質は、「横須賀地区の5万分の1地質図幅」に記載がありました。
これを見ると、逗子層、池子層、浦郷層の分布が一目瞭然です。
鎌倉の外周を囲うように浦郷層が分布して、多くは内側へ来るほど池子層→逗子層となってますが、腰越の方は池子層など複雑な分布です。
でも見てて面白いですよ。
日本ジオパーク
日本には、日本ジオパークが40か所程度あります。
日本ジオパークネットワーク
三浦半島もここに登録されれば、分かりやすい資料館や博物館とかが出来て、勉強しやすい環境ができると思うので期待しましょう!
ちなみに神奈川県では箱根が登録されてます。
執権北条氏の所領だった伊豆は、伊豆半島ジオパークとして世界ジオパーク登録されてますね。