鎌倉市の生い立ち|鎌倉市の歴史を古事記から市町村合併の時代まで調べてみた

鎌倉市の生い立ち|鎌倉市の歴史を古事記から市町村合併の時代まで調べてみた

2019-11-08

2019年は、鎌倉市がスタートしてから80周年だそうです。
なんか、星と月をかたどったロゴマークも出来上がってますが、鎌倉のスタートは一体いつなのか遡ってみました。

鎌倉の歴史(地名編)

歴史文化交流館の企画展示

古事記

倭建命の子、足鏡別王は「鎌倉之別・・之祖也」と記載。

奈良時代の鎌倉の出来事について、割と詳しく調べてみました
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733年(天平5年)

奈良時代が「鎌倉」という地名が記載が、初めて見られる時代のようですね。

天平5年9月 「鎌倉郡鎌倉里」の木簡。綾瀬市で出土。

ほか、正倉院御物の「古裂(こぎれ)」に「鎌倉郡沼浜郷」「鎌倉郡片瀬郷」の記載あり。
万葉集に「鎌倉」「鎌倉山」「鎌倉の美奈の瀬川」「可麻久良」の地名記載あり。

郷って?

郷は律令制における田舎、里を意味して、地方行政の単位だった。
715年に里→郷に改名したそうです。だから鎌倉里は鎌倉郷と置き換えてもいいのかな。

郡衙(ぐんが)

古代律令制の下で郡の官人(郡司)が政務を行った役所。
鎌倉郷鎌倉里、今の鎌倉市御成町一帯(今小路西遺跡)にあったと推定されている。

平安時代中期

和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)

平安時代中期(930年代)に造られた辞書。今でいう国語辞典や漢和辞典の要素を含んでいるみたい。
この、20巻本で古代律令制の行政区画、「国・郡・郷」の名称を網羅。

相模国鎌倉郡では(沼浜、鎌倉、埼立(さきたて)、荏草(えがや)、梶原、尺度(さかど)、大島)の7郷。
鎌倉七郷です。(片瀬郷が入って8郷との説も・・・)

今の逗子市から藤沢市一帯を含んだ地域。

詳しい場所は正確には分かっていないそうですけど、推測では下記の地域。
沼浜:現在の逗子市市域(沼間の基になったとか)
埼立:長谷、坂ノ下、寺分、町屋、大船、小袋谷地域
荏草:鎌倉南東部一帯
梶原:梶原周辺
尺度:大船から横浜南部(栄区の一部)
大島:横浜市戸塚区付近

沼浜は、吾妻鏡に源義朝の屋敷「沼浜の旧宅」という記述で出てきます。東逗子付近ですね。

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1063年(平安時代、康平6年)

源頼義前九年合戦(1051~1062)で陸奥の国の安倍氏を滅ぼす。
その帰途、相模守として由比郷鶴岡に岩清水八幡を勧請して由比若宮を建立。

由比若宮

ここに由比郷鶴岡がでてきます。鶴岡八幡宮の鶴岡はここから来てますね!

清和源氏|鎌倉幕府の初代征夷大将軍、「源頼朝」の出所(先祖)を調べてみた
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1591年(安土桃山時代、天正19年)

豊臣秀吉が全国統一を果たした頃です。
徳川家康の鎌倉の社寺検地が行われて、年貢などが決まり、村の基本ができました。

鎌倉十ヶ村
雪ノ下村、小町村、大町村、扇ヶ谷村、谷合四ヶ村(十二所村、西御門村、二階堂村、浄明寺村)、山ノ内村、乱橋材木座村、極楽寺村、坂ノ下村、長谷村

江戸時代

水戸光圀が著した新編鎌倉志。ここに鎌倉名数として谷七郷が記載。

小坂郷:鎌倉市山ノ内
小林郷:鎌倉市雪ノ下 → 元鶴岡八幡宮は小林郷
葉山郷
津村郷
村岡郷
長尾郷
矢部郷

明治時代

1878年(明治11年)

鎌倉郡が発足。

1889年(明治22年)

町村制(1888~1947年)スタート。
鎌倉郡に編入(東鎌倉村、西鎌倉村、腰越津村、小坂村、深沢村、玉縄村)

東鎌倉村
小町村、大町村、雪ノ下村、西御門村、浄明寺村、二階堂村、十二所村、扇ヶ谷村、峠村、乱橋材木座村の一部と極楽寺村の一部が合併。
同時に鎌倉郡へ編入

西鎌倉村
長谷村、坂ノ下村、極楽寺村、乱橋材木座村、大町村の一部が合併。同時に鎌倉郡へ編入

腰越津村
腰越村、津村が合併。同時に鎌倉郡へ編入

小坂村
小袋谷村、台村、大船村、岩瀬村、今泉村、山ノ内村が合併。同時に鎌倉郡へ編入。

小坂郵便局前(バス停)

1894年(明治27年)

町制を施行。
鎌倉郡鎌倉町が、東鎌倉村+西鎌倉村を吸収して成立。

昭和時代

1931年(昭和6年)

腰越津村→腰越町 へ

1933年(昭和8年)

小坂村と玉縄村が合併して、大船町

1939年(昭和14年)

鎌倉市が誕生。鎌倉町と腰越町が合併。

1948年(昭和23年)

鎌倉市が大船町と深沢村を合併。人口8万人都市。

世界遺産の白川郷は昔の「郷」の名残なんですよね。
国の制度が変わるにしたがって、行政区分が変わって地名が変わっていくことが分かってきました。

これからも気になることが分かったらこのページに追記して行きたいと思います。

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