葛原岡・大仏ハイキングコース(全体マップ)
葛原岡・大仏ハイキングコースは、北鎌倉の浄智寺から長谷の高徳院(鎌倉大仏)までの、鎌倉北西を囲む里山コース。コース全体の距離は約3km、所要時間は1時間半ほどです。
葛原岡・大仏ハイキングコースは大きく下記二つのコースに分けることが出来ます。
北鎌倉の浄智寺から梶原の葛原岡神社までの、葛原岡ハイキングコース(前半部分)
梶原の葛原岡神社から長谷の高徳院までの、大仏ハイキングコース(後半部分)
葛原岡ハイキングコース(前半)
距離:約1km 時間:30分。北鎌倉の浄智寺から梶原の葛原岡神社までのコースです。
浄智寺から本格的な里山道へ入る「たからの庭」までは舗装された道路で、途中には日本画家で鎌倉市名誉市民の「小倉遊亀(おぐらゆき)」さんの邸跡(今は門と表札が残る)があります。
お手洗い(公衆トイレ)
葛原岡ハイキングコース上の公衆トイレは、
・スタート地点の「浄智寺」
・ゴール地点の「葛原岡神社(源氏山公園)」
にあります。ハイキングコース上にはありませんのでご注意ください。
葛原岡ハイキングコースの見どころ
天柱峰碑
葛原岡ハイキングコースの中間地点付近で最高地点(標高97m)に建っている石碑です。
ここまでが浄智寺の境内らしいので、浄智寺ってとんでもなく広い寺院なんですね!
中国の元から来日した臨済宗の高僧、竺仙梵僊(じくせん ぼんせん)が名付けた丘で、「天柱」とは「世を支える道義」という意味です。
浄智寺公式HPより
源氏山公園
ゴール地点の葛原岡神社がある場所は源氏山公園の一角でベンチなどが沢山設置されています。
土日祝の昼間にもなると、ハイカーさんや家族連れの方々がお弁当を広げる景色をよく見かけますね。
鎌倉市の下界で購入したパンを源氏山公園で食べるのも良いと思います。
自動販売機は沢山設置されていますので飲み物の心配もありません。
葛原岡ハイキングコース内の分岐点
瓜ヶ谷やぐら群 方面
葛原岡ハイキングコースの後半(葛原岡神社側)に建っている道標脇に奥に進めるような道があります。
市の公式ハイキングコースではないので案内表示はありませんが、瓜ヶ谷やぐら群へ繋がっています。
葛原岡神社の北側の谷にある五穴からなる鎌倉時代のやぐら群で、内部に丸彫りの地蔵菩薩像があるものは「地蔵やぐら」とも言われる。鳥居形、五輪塔など壁面彫刻が多いことでも知られる。
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大仏ハイキングコース(後半)
距離:約2km 時間:60分。北鎌倉の浄智寺から梶原の葛原岡神社までのコースです。
葛原岡神社から里山に入るまでにちょっと距離があります。
葛原岡神社がある源氏山公園は、道が沢山あって、いろんな方向に行けてしまうので、初めての方や初心者の方はマップを見て慎重に進みましょう。
間違うと、仮粧坂、佐助、梶原、寿福寺などとんでもない場所へ行ってしまいますよ。
お手洗い(公衆トイレ)
葛原岡神社近くの源氏山公園にお手洗いが2か所(大きくて奇麗)あります。
源氏山公園を離れてしまうと、後は長谷の高徳院近くまで公衆トイレはありませんのでご注意下さい。
大仏ハイキングコースの見どころ
【2022年12月27日閉店】Cafe Terrace 樹ガーデン
大仏ハイキングコースの途中に出てくる、鎌倉で有名なカフェ「樹ガーデン」さん。
山の上にあるので天空のカフェとか言われています。
大仏ハイキングコースの利用者向けが当初のオープン理由のようですね!
鎌倉カフェテラス樹ガーデンの敷地は、元々会社オーナーの別荘として取得されたものです。
北鎌倉から高徳院(大仏様)に続く裏大仏ハイキングコースに隣接している事から、ハイキングの途中でけがをされたり道に迷われる方、またお手洗いを必要とされる方々が度々訪れられました。
このため、救護等も兼ねたお休み処が必要ではないかと考え小さなテラス席から始めました。
樹ガーデン公式HPより
大変な山道を歩かないとお店に行けないんでしょう?
なんて言われますが、普通に下界の「市役所通り」に入口ありますし、駐車場もそれなりにあります。
ただ、お店に行くまでに結構な階段を登ることにはなりますけどね・・・。
鎌倉大仏の後頭部
樹ガーデンへの分岐を過ぎてちょっと行くと「鎌倉大仏の後頭部」が遠くにちょっぴり見えるポイントがあります。案内表示など、一切ありませんから、多くの方が気づかずに通り過ぎていくでしょう・・・。
夏場は木々の葉っぱで、より見にくくなってしまうので、はっきりと見るのであれば落葉する冬場が良いと思います。
大仏の後頭部が見えるポイントは鎌倉市内でも数か所しかなく貴重です!
上記の「大仏ハイキングコース」の動画でも紹介していますので、樹ガーデンからの距離感を掴んでみて下さい。
銅造 阿弥陀如来坐像(大仏)
鎌倉時代の造営時の姿を今に伝え貴重。彫刻としては、東日本に数少ない国宝仏。鋳造着手について、「吾妻鏡」には1252年(建長4)と記されている。
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大仏ハイキングコース内の分岐点
大仏ハイキングコースは、鎌倉市内にあるハイキングコースの中でも分岐道が多いコースです。
ハイキングコースの道標は「メイン道」しか掲示していませんが、なるべく歩いて道の確保もしたいですね。
これから夏場になるから、山道に行くの躊躇してたけど。。。
— kago@鎌倉暮らし (@KagolaboJp) May 18, 2021
整備して下さってる方々のためにも、道を確保するために歩いた方が良いなとFB見て考え直した今朝。
あ、おはようございます😊#鎌倉 #ハイキング pic.twitter.com/RnGnR6LEB3
桔梗山・大久保公園 方面
大仏ハイキングコースの里山道を入って比較的すぐ、右側に進める道が現れます。
こちらは、桔梗山山頂(標高113m?)と梶原方面の大久保公園へ向かう道です。
大久保公園の近くには、鎌倉グリーンハイツや梶原の住宅街があり、地元の方の散歩道にもなっています。
野村総合研究所跡地 方面
大仏ハイキングコースで桔梗山・大久保公園分岐を過ぎると、ちょっと長めの下り階段が現れます。
その階段を降りたら、左側にまた道が現れます。
ココには、手作りの「峯山・梶原口」の案内表示があります。
鎌倉市の公式ハイキングコースじゃないので立派な案内表示ではないですけど、この峯山を整備されている「鎌倉峯山の会」の方々が設置して下さっていると思われます。
ちなみに、この分岐を進むと二股になっていて右側へ行くと先ほどの桔梗山・大久保公園の道へも繋がっています。左側へ進むと、野村総合研究所跡地を経由して峯山・梶原口へと進みます。
長谷大谷戸 コース
距離:約0.2km 時間:約4分
長谷大谷戸コースは大仏ハイキングコースの公式支線とでも言うのでしょうか?
長谷大谷戸口側の入口には、ちゃんとした案内板が設置されています。
このルートの途中には「佐助稲荷神社」へ下りられる道がありますが、台風被害のため(2021年6月現在)通行止めになっています。
浅間神社 支線
距離:約0.2km 時間:約5分
ここはあまり知られていない分岐点だと思いますが、大仏ハイキングコースの中間地点よりちょっと手前に左側へ進めそうな道が現れます。
この道は、長谷大谷戸交差点から高徳院へ向かう真っすぐの道の途中にある「浅間神社」までを結ぶ支線です。
ハイキングコースから行くと、急な下り道が続くのでちょっとしんどいかもしれません。
一向堂公園 支線
距離:約0.1km 時間:約1分30秒
大仏ハイキングコースの長谷側スタート地点周辺にあります。
こちらも道標が道を塞いでいるような形で設置されていますが、通行禁止ではありません。
とってもフラットな道で短い距離で、すぐに「一向堂公園」に到着します。
この辺は「住友常盤住宅」で、そのまま北側に進む(降りていく)と市役所通り・北条氏常盤亭跡(タチンダイ)への近道にもなりますよ。
大仏切通 方面
大仏ハイキングコースの里山道終点は、長い階段の途中に合流します。
上に進むと大仏切通(国指定史跡)へ、下へ降りると長谷の高徳院へ向かいます。
大仏切通は鎌倉七口の一つに数えられ、梶原・山崎を経て、武蔵・京都方面へ通じる道路です。
北側にある北条氏常盤亭の存在や、朝夷奈切通、巨福呂坂の整備時期との関係から1241~1250年頃に整備されたと考えられている。
1333年の新田義貞の鎌倉攻めでは、上野国から南下した軍勢が洲崎(現在の深沢・山崎)方面から攻め寄せ、激戦となったと「太平記」に書かれていて、この場所も戦場になった可能性があるという。
鎌倉市内にあるその他のハイキングコース
鎌倉市内には他にも歩ける里山コースが沢山ありますので、鎌倉アーカイブのYouTube動画一覧から探してみて下さい。