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衣張山・巡礼古道ハイキングコース(全体マップ)
鎌倉幕府初代征夷大将軍「源頼朝」の居宅があった大倉御所から南東の方向にある「衣張山」。
夏の暑い日、頼朝がこの山を白絹で覆わせて雪山に見立て、眺めながら歌を詠み、酒宴をひらいて夏の涼をとったという、伝説が名前の由来だそう。
そんな、源頼朝ゆかりの衣張山を歩けるハイキングコースを纏めてみました。
衣張山ハイキングコース(縦走)
衣張山ハイキングコースの概要&見どころ
衣張山縦走コース:距離約850m、所要時間約25分 山深く起伏に富んだメインハイキングコース
犬懸ヶ谷入口~衣張山山頂~浄妙寺緑地入口
このコースは衣張山ハイキングコースのメインルートです。
コース上にお手洗いはありません。
※片方の入口「浄明寺緑地」には公衆トイレがありますが、あまり奇麗ではない為、緊急時以外はあまりおススメではありません。
犬懸ヶ谷の奥からスタートして衣張山の稜線へ、眺望がすばらしい衣張山山頂と第2ピークを通過し、浄妙寺緑地側へ下る歩きごたえのあるハイキングコース。
衣張山山頂
空気か澄んで天気の良い日には富士山も見ることができる衣張山山頂。
天気が悪くても由比ガ浜、江の島くらいは見ることができます。
山頂は開けていて、敷物を敷いてお弁当を食べるくらいのスペースは余裕であります。
標高は約120m、鎌倉市では5番目に高い山。
衣張山第2ピーク
衣張山山頂から、さらに150mほど稜線を歩いた場所にあるのが、衣張山第2ピーク(勝手に名付けてます)
少し離れるだけで、眺望が変わってくるのが面白いです。
名越クリーンセンターの大きな煙突が目立ち、由比ガ浜が遠く感じます。
衣張山山頂よりも標高は約2m低い程度ですが、そこに行くまでの道のりは一旦標高を下げて谷に向かい、再度登るので、歩く高低差はかなりあります。
コチラも、衣張山山頂のように比較的広い広場になっていてのんびりできます。
また、分かりにくいですが、大町釈迦堂口へ降りるサブ路もあります。
衣張山ハイキングコース(縦走)の入口・分岐点
犬懸ヶ谷 入口
犬懸ヶ谷というのは、鎌倉に沢山ある谷戸の一つ。
歴史的には、関東管領の犬懸上杉家(上杉禅秀が有名)が拠点としていた場所の様です。
田楽辻子の道に上杉禅秀についての石碑「上杉朝宗及び氏憲邸址」が建っていて、そこに衣張山ハイキングコースの別名「平成巡礼道」の手作り道標が設置されています。
道標が手作りなので、鎌倉市の公式ハイキングコースでないことも分かります。
この道標を見落とさなければ、あとは一本道を登山口に向かって歩いて行くだけです。
浄明寺緑地 入口
こちらは衣張山ハイキングコース(平成巡礼道)の南側に位置する登山口です。
鎌倉市と逗子市の市境に近い浄明寺緑地側へ出てきます。
ここからは、名越切通し(&パノラマ台)や巡礼古道、少し歩きますが久木大池公園付近がスタートのやまなみルートへも行くことができます。
石切り場分岐
犬懸ヶ谷入口から衣張山山頂までの登山道の間に、少しわかりにくいのですが分岐点(分れ道)があります。メイン道は石段で目立ち、かつ分岐道は細くて下りなので知らないと視界に入ってきません。
この分岐は、衣張山の石切り場跡の横を通っている道で、再び、衣張山山頂へ向かうメインルートに合流します。
大町釈迦堂口分岐
衣張山の第2ピークにある大町釈迦堂口へ降りる分岐点です。
高い藪の間に狭いスペースが空いています。夏になると草木が生い茂り入口がより分からなくなりそうです。
大町釈迦堂口ルート
大町釈迦堂口コース:距離約300m、所要時間約10分 しっかり整備されたとは言えない荒れ道
大町釈迦堂口~衣張山第2ピーク
大町釈迦堂口遺跡の付近から、衣張山第2ピークへ向かう、衣張山ハイキングコースのサブ的なルートです。メインの犬懸ヶ谷入口や浄妙寺緑地入口とはまったく異なる場所に出てくるので、この道を知っておくとハイキングルートのバリエーションが広がりそうです。
2023年度に開通する(予定)釈迦堂切通とも近いので、今後注目のルートです。
石切り場ルート
石切り場跡コース:距離約100m、所要時間約5分 あまり踏まれていない道ながら短く安心ルート
衣張山ハイキングルートの分岐点(下側)~分岐点(上側)
衣張山ハイキングコースのメインルートから少し脇道にそれ、石切り場の横を通過するルート。
あまり人が歩かないので、良く踏まれている道ではありませんが、少し荒れている程度で迷うことなく歩けると思います。
かなり大きな石を大量に切り取った後と思われる、広い空洞があり、必見です。
しかし、鎌倉市指定史跡でもなく、入口の案内板も手作りでシンプルに「石切り場跡」と書いているだけ。
もっと注目しても良いのにと思いますが、歴史的資料が無いのでしょうか?
巡礼古道
その昔、坂東三十三か所霊場の一番札所「杉本寺」と二番札所「岩殿寺」を結ぶ道だったと考えられているルートが巡礼古道。
上記の衣張山ハイキングコースの別名「平成巡礼道」が、この「巡礼古道」と対になっていますね。
報国寺を少し谷戸(宅間ヶ谷)の奥に進んだ場所に入口があり、浄妙寺緑地側へ繋がっています。
巡礼古道には板碑などがあちこちに置かれていて、歴史を感じさせる道になっています。
こちらも鎌倉市の公式ハイキングコースではありません。
メインルート(報国寺横~浄明寺緑地)
巡礼古道コース:距離約700m、所要時間約15分 高低差が少ない歩きやすい道
報国寺横入口~金剛窟地蔵尊~浄明寺緑地入口
報国寺の近くに巡礼古道の入口がありますが、いきなり「この先に行っても大丈夫か?」と思わせる急な石段とフェンスがあり、その横を登ってきます。
コースの最初に一気に標高を上げて、その後は高低差の少ない山道が、浄明寺緑地入口まで続きます。
それほど多くの方が歩く道とは思えないので、少し寂しさも感じ、薄暗いと気味悪さも感じそうです。
巡礼古道の入口の場所や山道状況については、下記YouTubeをご覧ください。
お手洗い情報
上記の衣張山ハイキングコースにも書いていますが、浄明寺緑地の公衆トイレはおススメではありませんので、報国寺境内にある公衆トイレが一番近くて奇麗です。
金剛窟地蔵尊
標高が約20mの報国寺側入口から、急な階段を登り一気に約70mまで標高を上げた場所(Y字になっています。金剛窟地蔵尊は袋小路)にある、壁に彫られた地蔵尊。
誰が彫ったのかとか彫った目的については調べられていません。
巡礼古道の唯一の見どころといった場所です。
ここからは標高約70~80mを登ったり下ったりの山道が続きます。大きく落ち込んだり、登ったりということはありません。
巡礼古道の入口・分岐点
報国寺側 入口
巡礼古道(メイン道)の片方の入口、報国寺側入口です。
住宅と住宅の間の細い道を進んで行った先に階段が出てきて、標高を上げて山道が始まります。
この入口を見落として、そのまま真っすぐ進んでしまうと「旧華頂宮邸」が見えてきます。
行き過ぎなので戻りましょう。
浄明寺緑地側 入口
どこまでの範囲を浄明寺緑地というのか分かりませんが、巡礼古道はハイランド住宅街の北西側にもう一つの入口があります。
ここから、南西の方向へ進むと「衣張山ハイキングコース(メイン道)」、ハイランド住宅街を南東の方向に下りていくと「やまなみルート」の入口へ向かいます。
宅間谷戸口ルート
宅間谷戸口コース:距離約130m、所要時間約3分 山道というか公園の中にある未舗装路の感じ
宅間ヶ谷奥~浄明寺緑地側
報国寺を谷戸(宅間ヶ谷)の方向に進み、旧華頂宮邸も通り過ぎ、さらに舗装された緩やかな斜面を登っていくと、公園の入口に10段ほどの階段がある場所に到着します。
この入口まで行く舗装道は、上記の巡礼古道と平行に走っていて、この宅間谷戸口ルートを登ると、浄明寺緑地、つまり巡礼古道の出口近くに出てきます。
報国寺から巡礼古道を歩き、このルートを使って宅間ヶ谷に出てきて、旧華頂宮邸、報国寺とループする散策コースも楽しいです。
ちなみに、この宅間ヶ谷入口付近には紫陽花が、宅間ヶ谷まで行く道の途中にはケイワタバコ、ハンゲショウなどの花を見ることができます。
鎌倉ハイキングコースを見る
動画(YouTube)で見る
鎌倉市内(&近隣)で歩けるコースの動画を収録していますのでご参考まで
Webページ(HP)で見る
鎌倉ハイキングコースを紹介しています。(随時更新中)