七夕祭(鶴岡八幡宮)|五色の絹糸・絹布の飾りが奇麗な、五節句の行事

七夕祭(鶴岡八幡宮)|五色の絹糸・絹布の飾りが奇麗な、五節句の行事

2023-08-13

今回は、鎌倉検定の問題にも出題されたことのある「七夕祭」について深堀してみました。

七夕祭について

もともとは、一芸の上達を祈る行事
大陸の「乞巧奠(きっこうてん)」と呼ばれる星まつりを移入したものだそうです。

「乞」と「巧」には「技が巧みになるように祈る」という意味が込められています。ココで言う技は「蹴鞠・雅楽・和歌」です。

もう少し細かく書くと、

3つの風習や信仰などが混ざり合い

・「乞巧奠」という、もともと中国の魔除けの風習
・日本での「棚機津女(たなばたつめ)」の信仰
・牽牛(ひこぼし)・織姫(おりひめ)の星祭り

が重なって、平安時代には宮中を中心に、技芸の上達を祈る七夕行事として行なわれていました。
これらを参考に2004(平成16)年から新たに開催されることになったのが七夕祭です。

今は短冊、昔は梶の葉に願いを

幕末まで宮中では短冊に願いを書いて笹に吊るしたり、梶の葉に歌を書いて水に浮かべ、所や技芸の上達を星に願ったりした。

梶(かじ)は七夕の夜を象徴する神聖な植物。
梶の葉を吊るして星をお迎えする、そして星がデート夜をお祝いするとのこと。(参考:冷泉家より)

また冷泉家では、織姫を貴族のお姫様、彦星を公達(きんだち=貴族の青年)としたそう。

乞巧奠(きっこうでん)の行事は、今も京都の冷泉家に伝えられています。
<参考:冷泉家の祖は、浄光明寺ゆかりの冷泉為相

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五節句について

節句とは季節の節目となる日、禊などの行事を行って邪気を祓う。
その中で代表的なものを五節句といいます。

・1月7日 人日 じんじつ → 七草粥
・3月3日 上巳 じょうし/じょうみ → 桃の節句
・5月5日 端午 たんご →菖蒲
・7月7日 七夕 しちせき/たなばた 
・9月9日 重陽 ちょうよう → 菊の節句

小町通りの七夕飾り

小町通りにも七夕飾りが付けられます。
少し気が早いですが、6月の下旬から飾りつけを見ることができます。

七夕祭のスケジュール

七夕祭は午後5時開始。
社務所から神主さんら一行が舞殿へ向かって歩いていきます。

まずは、舞殿の手前にある祓所で修祓(しゅうばつ)します。

そして、舞殿に入り、巫女による神楽などが奉奏されます。

全体的な所要時間は約30分程度です。

舞殿の周りには、多くの観光客・見物客で溢れていました。

YouTubeで七夕祭を見る

短い動画ですが、雰囲気は掴めると思います。

鎌倉散策に役立つ本

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